Epilogue

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「チッ」 静かな町の真ん中で一人男性が舌をうち、一枚の紙を寒い空へと投げ捨てた。 男性の目の前にあるのは町の大型スクリーン。 スクリーンから発せられるのは歓声か罵声のどちらか。 男性はそのどちらにも当てはまらず、 冷めたようにその場を立ち去ろうとした。 町全体を見渡せば、人が少ないことは一目瞭然であった。 これでも、今日はクリスマスイブである。 聖夜にカップルが身を寄せ合い、町を歩く光景は、今では遠い昔の話だった。 これも、あれの影響かと思うと、更にこの地でこれからもいきる自信を削ぎ落とした。 星が近くに感じる。 冬の寒い空のせいだろうか? 男性は、そんなことを考えながら、ふと後ろを振り返りスクリーンを見た。 そこには、先程までの馬たちの姿はなく、一人のスーツの男性が映し出されていた。
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