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そこにあるのは記者会見の映像。
男は画面に映る男性をまじまじと睨み付けた。
この男性こそ、現在の日本の実質的トップに立つ人物、小原副総理だった。
おそらく、この小原のことをよく思ってあるやつなんて、この日本中探しても、小原側近の奴だけだろうと、男は唾を道に吐いた。
小原は政治的地位は格段に高いものの、決して自分をトップに置いたりはしなかった。
いつも脳なしの総理大臣の後ろに控え、常に後ろで動かしていたという噂だ。
そして、要らなくなったら使い捨てる。
だから、小原が副総理になってからは総理大臣の交代が多く
実際問題、今年に入って総理交代は6回目だと、発言した専門家がつい先日までいた。
しかし、今日本屋をのぞくと、すでに彼の著書は一冊たりとも無くなっており、彼の存在すらも消えていた。
今の日本では、総理、いや、小原に逆らってはならない。
もはや、日本は王政国家と成り果てていた。
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