幼い頃の考え事

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…僕に気に入られれば、即幹部に昇格出来るから皆必死なのだ。 幹部候補というのは約10万人いるファミリーの中で僅か50人しかいない。1人消えたら1人足して…という制度なので、代わりは幾らでも存在するのだ。 そんな候補たちは消えない為に必死に僕に言い寄る。そんな彼らに対し、僕は時に容赦なく罰を下すのだ。 少しでも僕を苛つかせたら即抹殺。これは候補たちの中でも常識となっていた。 ……一方で、気に入られている者は僕に注射を射てるというのもまた常識となっていた。実質僕は特定の者にしか注射は射たせないし、気に入った者がいない時は自分で射っている。 …可笑しいと思うか?でもこれが、僕の日常で当たり前なのだ。 ………次期ボスである、僕の、宿命。 *
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