―同好会―

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――ここはどこだ? 視界は暗闇で覆われ、無限大のように広がる空間で宙に浮いていた 無重力ってこんな感覚なんだろうなと思う (…どうしたらいいんだ…) やがて光が差し込む亀裂を見付けた、この光はいつだか感じたものだった (…そうだ、この光は…) 吸い込まれるようにその光の亀裂に導かれた そこにあったものは…女の子の部屋だった ピンク色に染められ、ぬいぐるみがあちこちに置いてある、まさに女の子らしい部屋なのだが…何か変だった というのも、部屋全体を見渡すときっかり半分にわかれるように違っていたからだ 反対側は青色に染められ、模型があちこちに飾ってあった、そう男の子のような部屋だ (…どっちの部屋も、見覚えがある気がする) どこか見たことがある青い机によく見ていたようなボロけたくまのぬいぐるみ… おれは俯き目をつぶり、思い出そうとする、浮かびかけている記憶を…しかしそれは妨げられた 「実斗っ!」 声は目の前から突然聞こえた、聞き覚えのある可愛い声に目を開け前を見るとそこには 「…此花先輩?」 「ふふっ」 本の妖精こと此花 凛先輩はくすっと笑う、実斗はどこか納得がいかなかった さっきおれの名前を呼んだのは…
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