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「理由って言うのはね?」
「いやいや…お前はだ…うわ!?」
距離をとったはずなのに、先輩(?)は頬を膨らませて詰め寄っていた
「ねぇ…話聞いてよ?」
「ち、近すぎ…!距離をとれ距離を!!」
実斗が退き距離をとると、先輩(?)は不思議な表情を浮かべたが、やがてニヤリとしながら言った
「もしかして、わたしが怖いのかな?そ・れ・と・も…何か感じちゃうものがあるとか…?」
先輩(?)はまえのめりになりわざと胸を強調してきた実斗はというと目線をすぐ反らした、すると先輩(?)はため息を漏らすように言い出した
「…君は変な人だよね、あのまま流れちゃえばこの身体好きにできたのよ?…普通襲ってしまうものなんじゃないの?」
「お前に変なやつとか言われたくない…てか、なんであんなことしたんだよ?」
「え…なんでだろ?」
「…こっちが聞いてるんだけど、普通は好きな人…大切な人にするものだよ、お前はおれのことどう思ってるんだ?」
「どうって…えっと…」
「…好きでもない奴と…していいのかよ?何が目的だったのかはわからないけどさ…もっとさ、自分の気持ち、大事にしろよ」
「え?…わたしのこと、想ってくれたの…?」
先輩(?)は急に赤面になったかと思うとポロポロと涙を零しはじめた
「な…なんで泣くんだよ!?」
「…えっとね?…嬉しいの、ありがと実斗…」
涙を目頭にためながら、頬を赤くさせ先輩(?)はぱっと笑った
「…ゆゆちゃん?」
瞬間的にそう思った、だってその笑顔は、おれの心に光を与えてくれたものだったから
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