序章

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 機体を立て直して転身した目の前に、浅黒い鬼のような化け物。  太い腕が機体の手と足を順に引き千切っていく。 「は、はは……しっ下にも……畜生ぉぉ!」  唯一残った片腕で、ドリルを化け物の首に刺して回転させる。  地面に落ちて片腕を使い這って進む。  異様に巨大な影が覆う。  仰向けに向きを変え、影の本体を見て涙が流れた。  ドリルを投げつけ、逃げようとして何かに止められる。  重々しい足音がゆっくり近づいてきた。 「う゛あぁぁあ――!」
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