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若い男はイザナギに何かを話しかけるが、全くわからなかった。
すると、女の子がイザナギに近寄って目を合わせた。
イザナギが女の子の目を見ると、不思議なことに頭の中に映像が流れた。
女の子はこの土地ではない所から海を渡ってやってきたこと。
若い男は女の子を護る兵士で、女の方は身の回りを世話する者だということ。
そして、女の子は涙を流してイザナギを見ていた。
「なにが悲しいの?」
イザナギが聞くと、女の子はイザナギの手を取ってその小さな掌で暖めた。
まるで、死ぬなと言っているように。
自分は生きていてもいいのだ。
そう思った時、イザナギは泣いていることに気づいた。
そうだ、この女の子を守ろう。
イザナギに生きる理由が出来た。
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