四万十ハンドアライフ

4。おわかれ

子どもたちの通っていた学校が閉校になったのを機に故郷に引っ越しました。
閉校の理由は過疎化です。
全校生徒20名程度。これ以上の存続はもう限界でした。

故郷とは言っても引っ越す前と比べるとこちらの方がはるかに都会です。まあ、全国的に見るとやはり田舎の地方都市にすぎませんが、1クラスに学校全員ほどの生徒がいることは子どもたちにとっては大きな変化でした。
近所にはコンビニがひしめき合っています。大きなスーパーも4件あります。ハンバーガーショップ も、ドラッグストアも、救急病院も、ファミレスも、ホームセンターも、大型電器店も、光回線も。

ある日、かつてのPTA仲間の芙美枝さん（仮）から珍しく連絡が入りました。
いつもニコニコしていた校長先生が亡くなったというしらせでした。

ゆっくりと忍び寄ってきた過疎の波は子どもたちの学校も校長先生もさらっていってしまいました 。

それでも、思い出だけは鮮明で、
またいつか
帰りたいです。