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昔々、あるところに動物に好かれる神様がおりました。
ある年の暮れの頃、神様は動物たちに御触れを出しました。
『元日の朝、新年の宴を開く。宴に早くやってきたもの十二匹に一年ずつ順番にその年を守ってもらうことにする。』
動物たちはその御触れを見てそれぞれ宴にいく準備を始めました。
しかし、猫は宴の日を忘れてしまい、近くにいたネズミに尋ねました。
「ネズミさん、ネズミさん。宴はいつ開かれるんですか?」
「正月の二日だよ。」
意地の悪いネズミはそう言って猫を騙しました。
猫は騙されていることに気づかず、宴の日を指折り数え、楽しみに待つのでした。
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