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遡ること一ヶ月前
「父さん、海外に転勤になったわー。」
父さんはなんてことないようにサラリ言いやがった。
「ぶーっ!!ごほっ、ごほっ、うっ、嘘だろ!?」
俺は飲んでいた味噌汁を吹き出し、父さんにつかみかかった。
「本当だよー。海外に勤めてた人がなんか会社のお金をもって逃げちゃったらしくて、その人のポストに父さんが入ることになったんだー。」
っ!!
ま、マジかよ!?
「か、母さんは?着いていくとか言わないよな?」
俺はすがるような目で母さんを見た。
「えー、もちろんついていくわよ。だって、お父さんと離れて暮らすなんてお母さん考えられない。」
「父さんも考えられないよ。母さんがいなくちゃ寂しくて死んでしまうよ。」
呆然とする息子の前で二人はイチャイチャし始めた。
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