星ヲ読ム猫

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それからというもの、猫はこのお屋敷に通うのが日課になりました。 白猫も猫と話をするのが楽しくて、出窓で毎日お話をするようになりました。 ある雨の夕方、あのお屋敷の出窓のところに行くと、今度は小さな仔猫を見つけました。 猫が驚いて見ていると、あの白猫がひょいとやって来て仔猫を隠すようにくわえてカーテンの向こうへいってしまいました。 程無くして白猫が出窓に戻ってきて、いろいろとお話をしてくれました。 猫は白猫のお話を聞いて悲しくてナイテしまいました。 白猫も話しながらナイテいました。 白猫の優しさ・強さに猫はすっかり敬服したのです。 もう二匹の間に隠し事はありません。 猫と白猫はすっかり仲良くなって、まるで兄妹のように毎日を過ごしました。
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