彼女の謎

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「まったく日本のハンバーガーはどれも小さくていけないな。お前もそう思うだろ?」 「い、いや、日本以外のハンバーガーは食べたことがないのでなんとも……」  ハンバーガーを頬張りながらそう言う外国人の青年に僕は苦笑いをしながらそう返す。  気が付けば僕は謎の外国人の青年と共に近所のハンバーガーショップで一緒にハンバーガーを食べていた。  どうしてこうなった?  目の前で不満を言いながらも美味しそうにハンバーガーを食べる青年を見ながら自問する。    基本僕は奢ってやると言われたからと言って知らない人についていったりはしない……というか、そんなの小学生でも知っている当たり前の事だ。  しかも、こんな怪しげな格好をしている外国人ならなおさら。  なのに何故僕はこの人に付いてこようと思ったんだろう?  これまた不思議なことにその時の心情を思い出そうとしてもあまり思い出せない。  覚えているのはこの人の目が綺麗だなぁと思ったことくらいだ。  確かああいうのを碧眼と言うんだったかな?    と、考えが脱線気味になってきた辺りで目の前の青年が食べるのを止めた。  正確にはハンバーガーをすべて食べ終えた。トレー山盛りになっていたのを全部。一人で。 「ふぅ、味はまぁまぁだったな。さて、そろそろ話を始めようか」  そう青年は話を切り出した。 「俺の名前はマーティン・アラート。アメリカ人だ。仕事はFBIで諜報員なんかをしている」 「FBI!?」  青年、マーティンの言葉に思わず僕は声を上げた。  だってFBIなんて僕でも知っているアメリカの有名な諜報機関だ。 「ん?疑っているのか?身分証ならあるぞ。ほれ」  そう言ってマーティンがその身分証とやらを見せてきたので、別に疑っていた訳ではないけど興味半分で覗いてみる。  当然のことだけど身分証は全部英語で書かれていて、不得意教科英語の僕には何がなんだか分からなかった。  ただ、FBIの文字と今より少し幼い顔立ちのマーティンの顔は確認することが出来た。
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