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たとえ、出会ってしまったとしても自分や周りの友人が飼うペットとしての魔物と同様に接しようとして襲われるまで自分の無知に気づけない。
襲われてからやっと生命に危機感を持ち始める。
それでは遅く、襲われた子供は周りに危機感を持とうと言っても同年代や年下に聞き流され終わってしまい、いつかは忘れてしまう。
話して解って貰えなかった者の中には魔物に対して極度の恐怖が染み込み引き込もってしまった例もあるが、そもそも近くの森を一つ越えた先の街付近にしかそんな魔物が現れることは無い。
一年に一回程度の割合で街側から森の中に迷い込み、人の目に付くことがあるが、大体の場合はそれを見るのは森で仕事をする大人で魔物を見つけた時はその場で対処しているため、子供が襲われることは10年に一回あるか程度だ。
そんな平和なこの村の中で生きているので、真面目に剣術に取り組む子供は少なかったが、レインにとって剣術を習うことは一つの楽しみでもあった。
身に付ければ付けるほどに、強くなれたという実感が持てて自信にもなったからだ。
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