346人が本棚に入れています
本棚に追加
/516ページ
故に
始めから理解できていた
四位の決意。
同じ心を持つ“次代の主”の姿。
それを眼にし――
「一つ、再度、確認を…。」
四位は一つの覚悟を決め、
ロアに問い掛ける。
「はい。」
「次期聖主様は本当に“苗木”をお持ちでは無いのですね?」
念を押す様な四位の確認。
“苗木”と云う物の有無を
求めるそれに、
「“聖界と魔界を支配出来る‘苗木’”と云う物は持っていません。」
再度、はっきりとロアは答えた。
その一言で、
四位は漸く、
「数々のご無礼を御許し下さい。次期聖主様。」
静かな目礼を持って
“ロア”に対し許しを求めた。
最初のコメントを投稿しよう!