†連†

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  ロアが聖域にて ディフェルとレティスの 訪問を受けたのは 体調が快復した直後の事だった。 ――聖殿、ロアの寝室内。 数日振りに再会する ディフェルとレティスを前に ロアは冷たい表情で寝台の上に 身を起こし座っていた。 「もう、熱は下がったと聞いたが?」 未だに寝台の上から出られない ロアの状況を ディフェルが指摘すると 「“父上の命”です。」 はっきりと珍しく 不機嫌な響きでロアは応える。 「成る程。」 ロアの一言で、 不機嫌な理由も 纏めて察するディフェル。 「“無鉄砲な我が子を心配する親心”と…。」 「ッ!!」 『なんで…ディフェル様って…ロア様を刺激するのが好きなのかなぁ…。』 ディフェルの余計な一言に 沸き上がる衝動を抑え込むロア。 内心で冷や汗を感じながら 考えるフィリル。 「ディフェル。次期で遊ぶな。」 「……………………。」 『遊ばれてたんだッ!!』 レティスの予想外の叱責に やはり無言のロアと 驚くフィリルに、 「…………………。」 無言なのだが、 どこか、優し気な表情のクロア。  
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