†連†

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  「それで?」 暖かく和みかける空気を 淡々と冷やかにするロアの一言。 「“目的”が有って来られたのでしょう?」 用件に対してしか 取り合うつもりのない ロアの態度。 それに対しディフェルは 諦めに似た溜め息を吐き、 「ならば、遠慮なく訊く。」 雰囲気を険しく変え、 「“セフィロトの苗木”とは何だ?」 鋭く、そのままの質問を 問い掛ける。 「知りません。」 「次期ッ!!」 ロアの即答に、 素早く斬り込むディフェル。 「…と、言っても“無駄”でしょう?」 「ッ…。」 ディフェルの反応を 嘲笑うかのように切り返すロア。 「私で“遊ぶ”等、考えないで下さい。“小兄君”」 クスクスと冷笑を浮かべ、 先程の意趣返しを告げ、 「クロア。」 「はい。」 そのまま、 ディフェル達の反応には 取り合わず、 「父上を呼べ。」 「「「ッ!!」」」 その一言に驚き固まる ディフェル達を余所に、 「“私が“苗木”の話をします故、御同席を…。”と告げろ。」 そう言って、クロアに 父“聖主”を呼びに行かせた。  
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