†連†

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  ロアが聖主を呼んだ事により、 場を寝室から ロア個人が居間として 使っている居室に移動した ディフェル達。 内装は寝室と一緒だが、 片壁一面を使った巨大な書棚と 応接セット、小さなチェストと 眼に付く家具が 少々、増えた室内。 そんな中で ロアは自らの定位置とする 数人掛けのソファーに座り、 クロアが室内の扉の前に控え、 テーブルを挟んだ向かいの席に 各々、勝手にと席を勧めた。 だが、 「次期、一つ訊く。」 「何ですか?」 目の前にある 一種異様な光景にディフェルは 「何故、“クロア”が扉の前に立ち、“聖主様”がお前の背後に立つ?」 重い口調で目の前の光景を 指摘する。 「“念のため”と言えばお分かりですか?」 ヒヤリ― と、するような口調での一言。 “念のため” それは 明らかな警戒を意とするもの。 そこで、ディフェル達は         ・・ クロアが“室内の扉前”に 立っている本当の意味を察し、 表情を強張らせ僅かに蒼褪めた。  
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