†連†

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  聖域内で 各々のやり取りが 繰り広げられている一方。 聖域から帰りの道。 聖殿で クロアとフィリルに見送られ 暫くは無言で歩いていた ディフェルとレティスだったが 「少しは…落ち着いたらどうだ?」 レティスの静かな問い掛けに 「これで充分に落ち着いている方だ!!」 苛立たし気な響きの声で 応えるディフェル。 「あの場はあれで仕方ないだろう。」 “苗木”についての話し合いを そう示し、 「でなければ“聖主様”に私達が消されていた。」 ロアの背後に控えていた 聖主の本当の意図を口にし、 ディフェルを宥める。 そう、 あの場は全て、聖主が “セフィロトの苗木”の “名”を知るディフェル達を 処罰する為に造り上げた処刑場。 ロアは始めから その意図を知っていた為に 敢えてディフェルが “苗木”の問い掛けを 自分に向けるよう会話を誘導し クロアに 聖主を呼びに行かせる事で 牽制していた。  
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