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午前から午後にかけての
騒がしい時間帯。
―中央組織。熾天使長執務室内。
ここも例に洩れず
ディフェルの指示が幾つも飛び
落ち着きの無い騒がしさが
満ちていた。
そんな中で
ロア一人が我関せずの様子で
応接セットの
数人掛けのソファーに座り、
背後にクロアとフィリルを
控えさせ、
軽く組んだ脚の上に広げた本を
黙々と読んでいた。
ロアが聖域から神殿へと
生活の場を戻して数日。
父、聖主から受けた命に従い
“中央組織、熾天使長”
ディフェルの元を
毎日、訪ねているロア。
ロア自身にも
聖司官としての
神殿の公務があったが
ディフェルの元に行っている間、
前聖司官レティスが
代理をしている為、
こうして熾天使長執務室内に
留まる事ができていた。
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