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“一体、どこへ…?”
中央組織内を
クロアの腕に抱かれたまま進む
“神族”“次期聖主”
ロアの姿に
通路で擦れ違う
中央の官吏達は皆、
「ッ!!…。」
驚き、
「……………おい、あれ…。」
躊躇い、
「次期聖主様と側近のクロア…だよな…。」
「あぁ…。」
戸惑いと共に
「恋人同士って本当だったのか?」
「…みたい…だ。」
口々に“噂”を広げる。
そんな中央の者達の反応に
『…神殿じゃ…日常の光景だけど…。』
クロアの腕に抱かれて移動する
ロア達の姿を後から
しみじみと眺め
『中央じゃ…あり得ない光景だよねぇ…』
フィリルは内心で呟く。
そして、
『んー…ロア様は何を考えてるんだ…?』
ロアのこの行動の意図を考え、
『“噂”で“噂”を消す…かな?』
そんな事を考えていた。
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