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―――魅波ー…あ、あらやだ。美音……。あんまり魅波にそっくりだったから間違えちゃったわ。
母は美音を魅波と間違える。
―――美音は男の子なのに女の子みたいな顔をしているな。将来は癒し系男子かな?
父も美音を可愛いと褒める。女である魅波以上に。
女よりも女らしいと褒められ持ち上げられる美音。
そんな彼は、いつも笑顔で大人たちの機嫌を良くした。
そんな大人に反抗して、魅波は拗ねてものを落としたり壊したりした。
そうすれば自分がどんどん不利になることはわかっていることなのに、やらずには居られなかった。
―――魅波。あなたは女の子なのよ? 何故もう少し大人しくできないの。
―――女の子でお姉ちゃんなんだ。もう少し女の子らしくしなさい。
いつも叱られるのは自分。
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