分身

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分身

何度も間違えられるほど、二人は似ていた。 両親や親せきまでもが間違えてしまうほどに、二人は似すぎていた。   だって、二人は双子だったから。   けれど、二人は珍しい男女の双子だった。 姉の真宮魅波(まのみや みなみ)と弟の真宮美音(みおと)。 元気で明るい魅波に、少々気の弱い美音。 周囲からは仲の良い瓜二つの姉弟だと人気だった。   周囲が噂するように、二人は仲が良かった。 いつもどこへ行くのも一緒で、手をつないで離さなかった。   けれど、魅波は美音が嫌いだった。 大好きだけれど、嫌いだった。 彼は、いつも可愛いともてはやされるから。
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