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「ん、」
低く唸った声が、やけにリアルに自分の耳に届いた。
ぴくぴくと痙攣する様に、右手が動く。
ーーーー生き、てる?
予想していた衝撃も、体を襲うであろう痛みも、何も感じない。
それとももう、ココは天国?
死後の世界なんて考えた事もなかったけど、そうでもなければ自分に意識があるのは可笑しい。
あの高さから、まっ逆さまに落ちたのだから。
段々と鮮明になってくる思考に、そっと目を開けた。
するとドアップで映し出された、見知らぬ男の子の顔。
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