プロローグ

5/8
前へ
/30ページ
次へ
・・・・僕は、昔からこうだった。 「来るな!飛び降りるぞ!本当に飛び降りるからな!」 顔を真っ赤にしながら、屋上の縁に立った男子生徒が、力一杯叫ぶ。 そんな彼を目の前に、落ち着いて!考え直して!と声をかけるしか出来ないでいる僕。 何時もは、普通に授業を受けている筈の時間帯なのに。 だけど何だか今日は、真面目に授業を受ける気になれず、初めて『サボリ』というものをしようと、屋上の扉を開いたんだ。 そしたら何と、今まさに飛び下り様としている男子生徒と目が合うという非常事態。 思わぬ出来事に、ひくりと口がひきつった。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加