はかない夢

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実家 やっぱり帰ってきてるか 兄「ただいま」 ?「おかえり」 兄「婆さん…」 「ちょっと帰ってくるのが早かったかしら」 兄「帰ってくるのはいいが、また出ていくんだろ」 「そうだねこれだけ渡したら今すぐにでも」 兄「腕輪?」 「ああ、ただの腕輪だよ」 兄「今度は腕輪か、前までは母さんの形見でネックレス、父さんの形見でベルト、今回は腕輪かよ」 「ああ、腕輪だよ、一回はめてみるか?」 兄「ああ」 「よく似合ってるじゃないか」 兄「…婆さん…っていないし」 ただいまー 委員長「…」 兄「ああ、おかえり」 妹「やっぱり来てたのね」 兄「また途中で帰った」 妹「また?」 委員長「…ねえ…今まで誰がいたの?」 サクヤ「…」 桜「へ?ふ、二人ともどうしたの?」 兄「俺の婆さん、まあ一年に一回この日になるとーー」 委員長「ねえ勇君」 兄「…はい?」 ギュッ 兄「ち、ちょっと、な、な、なに抱きついてんだよ!」 妹「…」 委員長(あの人…勇君の婆さんは多分何かの、あれだと思う) 兄{え!} 委員長「いやー怖かった怖かった!まさか妹ちゃんに殺されかけるなんて」 妹「…」 兄「おーい妹!」 妹「あ、へ!な、なに?」 桜「ボーッとしてたから…考え事?」 妹「べ、別に!」 委員長「まさか彼氏のこと?」 妹「違います!」 兄「疲れた、妹、メシ作って」 妹「あ、そうだった。わかった今から作るから」 委員長「いいの、このままにしといて」 兄「あいつが考えることなんじゃないか?と言うか委員長は妹を付きまといすぎ!」 委員長「やー失敬失敬」(勇君、あなたの婆さんは何処からか出ていったの?) 「私も手伝います」 「…手伝う…」 「ありがとう、桜さん、サクヤさん」 兄(どこからって…気づいたらいなかったし、玄関から出ていってないのか?) 「…美味しそう…」 「サクヤ…何してんの…」 「…ひ、み、つ…」 「は、ははは」
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