『幸せの対価』

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それから私は、ネックレスの力を使えるだけ使った。 「明美みたいに大きな胸がほしい」 「姫香みたいにきれいでツヤツヤな髪」 「万智みたいなお金持ちに」 「絵美みたいに大きな目がほしい」 「スポーツができるように」 「もっともっと細く」 「おこづかい3万円」 願いが叶えば叶うほど、私は完璧な女の子になりたくなった。 かわいくなって、好きな人に告白するために。 敬介君とつき合うために、もっと完璧にならなきゃ。 私はネックレスの力にすっかり虜になっていることに全く気づいていなかった…。
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