『幸せの対価』

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「ねえ、あなた…どうしたの?」 黒い服を纏った美女がしゃがみこみ、少女に話しかけた。 その美しい容姿に驚いて、きゃっと小さな悲鳴をあげ、少女は立ち上がった。 「あ…ごめんなさい。悩み事があるのかなって気になっちゃって…でも、女の子ひとりで海なんかにいたら悪い人に連れてかれちゃうわよ?」 「あ、あの、私…」 「私は玲奈(れいな)っていうんだけど、あなたは?」 少女は泣いていたらしい目を袖で拭った。 「私、白崎司(しろさきつかさ)っていいます」 ……… …………… …………………
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