"運命"

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最後の通り魔事件が起きてから一週間。 この一週間の間に事件は何も起きておらず、街中を警備する警察官の数は一層多くなった。 しかし未だに犯人は捕まっておらず、手掛かりとなる物は何一つ見つかっていない。 その頃昶の通う学校。 いつも通り勉学や友人との他愛の無い会話を楽しむ昶の姿がある。 生徒が下校を始める時間。 昶の向かう先は剣道場。 もうすぐ大きな大会がある為、昶も出来るだけ部活に顔を出す様に顧問に言いつけられていた。 昶はこの学校に推薦で入学し、中学生の時には剣道の全国大会で準優勝と言う成績を残していた。 高校生になった今も実力が認められ一年生で唯一、選抜メンバーに選ばれている。 だが、周りからの反感は大きく、部活にあまり顔を出さない昶を良く思わない者もいる様だ。
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