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初戦、二回戦と赤の勝利。
今は三回戦目が行われ、黒は二年の男子生徒、赤は三年のレギュラー部員だ。
勝負は赤組が優勢。
身のこなしや判断能力はさすがレギュラー部員と言ったところだ。
苦戦する二年の男子生徒。
勢いづいた赤組に完全に押し負け、そのまま一本取られ敗北を期す。
次の試合が始まる。
対戦者は黒組、昶と赤組、太一。
この男は先程の昶に突っかかって来た三年の剣道部員。
「まさかお前と戦うなんてな。悪く思うなよ」
挑発的な口調、防具越しに見える顔はまた不敵に笑っている。
一方、昶はいつも通りに構え、勝負開始の合図を静かに待っていた。
部長から合図が出される。
掛け声とほぼ同時に太一が行動を起こし、昶との距離を一気に詰めた。
太一の乱れ打つ竹刀、その全てを絶妙なタイミングて受け止め、昶もカウンターを決める。
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