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牢屋が左右に並ぶ石の通路。
その中には一部屋に数名の奴隷が居住させられている。
昶も牢屋の中に入れられ、木で造られたボロボロのベットに寝かされる。
武装した男は牢屋に鍵をかけると地上に登る階段を上がって行く。
足音が完全に聞こえなくなると重々しい扉を閉じる音が地下牢に響く。
その音で昶の意識が戻った。
ゆっくりと瞼を開き、重心を右に傾け状態を起こす。
その際、腹部を抑え、苦痛で表情は歪んでいた。
「おい、あんた!無理しない方がいいぞ」
正面の牢屋から聞こえる声。
牢屋の鉄格子にしがみつき、昶の様子を気にかける男。
覚束ない足取りで鉄格子まで歩き、その場に腰掛けると男との会話を交わす。
男の名前は"ノイズ"。
この街で奴隷として二年程働かせれている。
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