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この場には三十人程の奴隷が作業を行い、監視役として武装した男が五人、辺りを鋭い眼差しで見渡している。
時刻が十二時過ぎになると、武装した男達は日陰の中で昼食をとっていた。
奴隷達は休む事無く作業を強いられている。
そんな中、監視役の目の届かない場所で五人の奴隷が一人の青年を取り囲んでいた。
「返して下さい!それは母に貰った大切なネックレスなんです」
束になる奴隷達の一人が手にする銀のネックレス。
それを取り返そうとする一人の青年は奴隷達に翻弄され、右往左往していた。
それを見てあどけなく笑う奴隷達。
その側に銀髪の男が一人、岩に腰掛けながらその様子を伺っていた。
「アクセルさん、一緒にやりましょうよ!こいつマジ間抜け」
銀髪の男に話しかける奴隷の一人。
アクセルと呼ばれた男は軽い笑みを見せそれを断ると、右手に持つ本を読み始める。
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