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活気溢れる剣道場。
部員は二十人程、部員はそれぞれのトレーニングを行い、顧問の先生の姿はない。
剣道場に昶が現れると多くの部員が昶の元に集まり、たじろぐ昶を質問ぜめにしている。
「いや...今日はバイトが休みだから...」
部員の間をすり抜け男子更衣室に逃げ込むと昶の口から溜息がこぼれていた。
更衣室には昶の姿しか無く、一人黙々と部活を始める準備をしている。
剣道着に着替えた昶は先程の道場に戻り、準備運動をした後部活に参加した。
夕焼け。
時間は過ぎ、既に時刻は七時少し前となっていた。
多くいた部員は昶を含めて五人になっており、その中に同じクラスの千陽の姿もあった。
全員剣道着から制服に着替えを済ませ、道場の鍵を閉め下駄箱へと向かって行く。
夕焼けでオレンジ色に染まる校舎を背に校門に剣道部の五人が集まる。
「ごめん、俺ちょっと寄り道しなきゃならないから」
そう言うと昶以外の四人は校門を出て右に向かう。
四人は別れを告げ手を振りながら歩いて行く。
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