未だまだプロローグ・もしくは死んだ日の話を

3/3
前へ
/140ページ
次へ
キキーッ! と、交差点で音が響く。 「危ない! 」 神代は、俺を突き飛ばす。……車の進行方向へ。 チクショウ、こんなところで、終わってたまるか! せめて、少しだけでも! と、俺は隠し持っていたナイフ――ギリギリ銃刀法に触れないサイズだ――を奴に向けて投げ…… 「嘘……だろ……? 」 れなかった。 奴は、突然現れた魔方陣に飲み込まれ、消えてしまった。 俺は復讐一つ果たせずに死ぬのか……? そんな俺の思いを踏みにじるのかの様に、無慈悲に、余りにも無慈悲に、痛みが俺を襲い、視界が赤く染まり……そして、暗く消えていった。 俺は、死んでしまった。
/140ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1936人が本棚に入れています
本棚に追加