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私はその人を横目で見た。
知らない顔だ。
その人も私を見る。
何故、雨が結構降っているのに平然と歩いているのか、気になるのだろうか。
私は目をそらした。
その時だった。
「森久保さんも、雨宿りしていけば?」
その人に話しかけられたのだ。
私は目を丸くした。
私の名前を知っているということは私の学年なのだろうか。
「いや、いいです。」
私はその人の誘いを断ってそそくさと足を進めた。
関わりたくない。
八百屋からだいぶ離れた時、振り返ってみると、さっきの学生はまだ私の方を見ていた。
誰だろう。
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