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人は、いずれ死ぬ。ガラクタも同じ。やがては壊れ、捨てられる。
しかしこれは、人間の世界の話。もしも、人口の九割を人形が占める世界が存在するのならば、どうだろうか。
人間に死は存在せず、人形は壊れたら修理され、新しい人形となって生まれ変わる。
そんな世界があったら、何かが変わってしまうのだろうか。
「おや?どうやら、新しい住人が、この世界にやってきたようですね。私は、彼を迎えに上がらねばなりません。では、またお会いしましょう」
謎のシルクハットの男は、そう言って、一人の少年を迎えに行った。
さぁ、幕開けだ。哀れなるマリオネットが、その身が朽ち果てるまで踊り続ける。
今宵、貴方だけのために。
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