第三章、期末試験

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セツナの場合、親じゃなくてマグナス先生の事だろう。それをみんなの前で言うわけにはいかないから肯定しただけのはずだ。 そういや、マグナス先生もセツナが言うには仮のマスターらしいし、本当のマスターとやらは誰なんだろうか。俺のよく知る人物ということだけしか今のところは分かっていない。 そもそも、俺のよく知る人物という時点でレギンレイヴの人間の可能性が高い。マグナス先生も元レギンレイヴだしな。 「あ、そういえばロアは基本だからって理由で剣型の魔装具を使ってたよね?」 「ああ。そうだけど」 「シエルが他の武器も使わせてみてって言っていたよ。今日の放課後訓練で試してみようか」 「それは構わないが……」 だがそうなるとこの改造魔装具は今回使わない方がよさそうだ。下手に触られてばれるかもしれないしな。 ミラならもう事情も知っているから大丈夫なんだが、まだシエルとレンは俺の事を知らない。いつかは言わないといけないと思ってはいるが、どのタイミングで言えばいいのか正直迷っている。 このまま嘘をつき続けるのはレンとシエルを騙しているみたいで心苦しいし、早いとこ本当の事を言いたいのだが、そう簡単に言うわけにもいかない。 さて、どうしたものか……。
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