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「ふぅ、これでますます負けられなくなったな」
呟きつつ、俺は地図を眺める。
最悪の場合を想定して、俺は明日の試合に挑まなければならない。負けはイコールチームの解散。それだけはなんとしても阻止したい。
「……幸い、明日は観客席からは見通しの悪いステージだ。これなら……」
力を使っても目立たない、はずだ。
だが、味方には見られる可能性が十分にある。
そうなったら俺はどうなるんだろうか。
ランクを偽って、みんなを騙していた俺を許してくれるだろうか。
「……ダメだ。まだそうなると決まったわけじゃないのに弱気になっちゃ。今はそうならないように、最高の形で明日の試合を乗り切るために少しでもやれることをやろう」
自分に喝を入れ、俺は地図に目を落とした。
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