第二章、vsチームネメシス

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「お待たせ」 レンは戻って来るなり、外に見える森のフィールドに目を向けた。 「このステージ、どうやって造ったんだろうね。前は普通の闘技リングが中央に設置しているだけだったのに。毎回変えるとなるとすごい時間と手間がかかりそうなものだけど」 「ふむふむ。レンの疑問は御尤もだよね。私も最初はどうなってるんだろうって不思議だったよ。でも、実は結構簡単な仕組みだったりするんだぜー、コレ」 「ミラ、知っているのかい?」 「うん。大型の転送装置を利用して移動させてるらしいよ。しかもどっかの外地からかっぱらってきたらしいから特別造ってもいないんだってさ」 「なるほど。それは便利だね。まあ、そんなことはいいとして――」 レンも俺達の輪に入り、作戦の最終確認へと入った。 「大前提のツーマンセル、これはいいよね。今更確認するようなことでもないと思うけど」 「ああ。俺とシエルで後方支援とフラッグの死守。ミラとレンがポイントゲッターだよな」 「作戦は焦らし作戦よね。敵が焦れて攻め入って来たそこを叩く」 「問題は相手がどのタイミングで突っ込んでくるかだなー」 「そこは相手次第だな。どちらにしろこちらに有利な状況を作ればいいんだ。敵だって自陣に2人置くはずだし、3人じゃ突っ込みづらいだろう」 敵はステージ中央くらいに陣取って来るはずだ。そこを押さえたら後々有利に戦えるからな。ただ、今回俺達は4人しかいない。これを逆手にとって敵を自陣に引き寄せる。相手は恐らく人数が少ない俺達を侮っている。そこが勝機だ。
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