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「ようは勝てばいいんだよ! 大丈夫、私がいれば百人力だかんね!」
「頼むぜリーダー。俺もこの試合は絶対勝ちたい。だから……、みんなの力を合わせて頑張ろう」
俺がそう言うと、みんな頷いた。
「負けたらチーム解散だ。せっかく入ったチームが速攻で解散なんて嫌だからね。なんとしてでも勝つ」
「アタシもこの試合、負ける気はないわ。必ず勝って、学院をぎゃふんと言わせてあげる!」
自然と円陣を組み、俺達は手を合わせる。
締めはやはりリーダーがやるべきだと皆視線で頷き合い、それを了解したミラがすぅーっと息を吸い込んだ。
「勝つぞ!!」
「「「おお!!」」」
―――――――●―――――――
【イルマSIDE】
「とうとうね」
ようやくこの時がきた。
あの憎きミラを公衆の面前で叩きのめす時が。その為に訓練もたくさんしてきた。万全の態勢だ。
元々、実力的にはミラと大差ない。だけど、こちらにはちゃんと5人のメンバーが揃っている。
相手は昨日チームに入った新人2人と合わせて4人。圧倒的にこちらが有利だ。負ける要素は無い。
ただ、気になる点は1つだけある。昨日チーム入りした新人の1人、確か名はロア・ランドグリーズだったか。彼の情報は全くないといっていい。
まあ、もう1人の新人、レン・エルフィードは以前ネメシスが勧誘した折にデータは調べてある。
データはないが、どうせもう1人の方は大したことない新入生だろう。レンの方は厄介だが、それでも所詮は1年生。キャリアでは断然こちらが勝っている。
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