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「ミラさんとレン、分断されたみたいね……」
「ああ。このままだと逆にこちらが各個撃破される。最悪の展開だな……」
まさか、こちらに気づかれずに進入してきていたとは。恐らく2人が潜入し、ミラとレンを分断させ、その後仲間と合流して叩くつもりだろう。
ということは、敵は自陣に守りを置いていないことになる。
「――こっちの作戦が読まれていた、ってわけか」
誘い込むつもりが逆に誘い込まれた。
だが、それならば……。
「こっちが4人だから、攻めてこないことを見越して自陣の守りはゼロってワケね……。どうする、ロア?」
「ミラとレンがやられたら俺達は終わりだ。ここは自陣を捨ててでも助太刀に行くしかない」
「そうね。わかったわ」
「そうと決まれば……」
俺の勘が正しければミラとレンは逆方向に誘導されたはずだ。なら――
「俺は東に行く! シエルは西から頼む!」
「了解!」
俺とシエルは別れて2人の助太刀に向かった。
俺は東、シエルは西だ。これには理由がある。東から中央の開けたエリアを迂回して進む方が敵陣へ近いのだ。ステージの地図は頭の中に入っている。近道もしっかりと記憶してきた。
「そっちがその気なら、こっちも攻めさせてもらう!」
自陣付近のエリアには結界も施してある。やばくなったらシエルに連絡して時間を稼いでもらおう。
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