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――燃え盛るビル
――逃げ惑う人々
――瓦礫の上で高笑いするオジカベースの怪人
――人々を追い回す下っ端
どうにもならない状況で、誰かが叫ぶ。
助けて、と。
怪人は嗤う。
誰も助けにはこない、と。
怪人は懐に手を入れ何かを取り出した。その手には注射器。蛍光色の液体がたっぷり詰まっている。
嘲笑うその目が一人の子供を捉える。
涙を浮かべる子供の姿に口端が吊り上がる。
そして、怪人は嗤いながら一歩を踏み出した。
『へぶぅぅぅぅ!?』
救急車に撥ねられた。
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