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ゴーンーー
ゴーンーー
ゴーンーー
ゴーンーー
「う…ん」
リーンが鳴り響く鐘の音で目を覚ますと、そこは見覚えの無い部屋だった。
部屋は狭くリーンの寝ているベッドと隣にある小さい机だけで一杯になるような小部屋。
辺りは薄暗く、小さな窓から橙(だいだい)色の光が僅かに溢れているだけだ。
(暗い…さっきの鐘は4回鳴ってたから今は夕方か……あれ?何で僕はベッドで寝てるんだ…?)
ぼぉっとして定まらない意識の中、扉を開けて一人の男が入って来た。
「ん?目を覚ましたかね」
男が扉の隣にある魔導ランタンに触れると部屋が一気に明るくなり、男の顔がはっきりと見える。
禿げた頭には大きなシミがあり、非常に長い白髭、白のローブを着た老人が木製のトレイを持って立っていた。
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