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それからしばらくして…
最後のツルを掘り起こし、根の中心部に向けて鎌を引くと、きれいに緑色の濡れた断面が顔を出した。
「あ~、終わったぁー…」
そう呟き辺りを見回すと日はすっかり落ちていた。
「もうこんなに暗くなってる。早く帰らないと…」
リーンが腰をトントンと叩きながら段々畑を降ろうとした時ーー!
「ギガアアァー!!!」
耳をつんざく程の暴力的な鳴き声が辺りに轟く!
「う、うわ!なに…!?」
周辺に漂う脅威の正体を探るべくリーンは降りかけた段々畑を再び登っていき、慣れた軽やかな足取りで近隣を見渡せる高さまで駆け上がっていく。
(…!アレは!?)
リーンの目に飛び込んできたのは巨大な恐竜の様な姿…
脅威度Cの魔獣、古代竜ジュラだ!
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