ハンター講習

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扉を開けると一気に喧騒(けんそう)が広がる。 一階は天井の高いホールになっていて、入口の左右に分かれて多数のテーブルが並べられている。 各席では老若男女様々なハンターがそれぞれの話題で盛り上がっていた。 「そろそろCクラスの魔獣に挑もうぜ」 「リーダー、次のリクどーするー?」 「そこでオレ様の棍棒が唸りをあげたってワケよ!」 ハンター達は皆、生き生きとした表情をしていた。 赤い絨毯(じゅうたん)が広がる奥には二階に上るための階段が2つあり、その間には〈受付〉と書かれたカウンターがあった。 リーンが近寄ると直ぐに受付の綺麗な女性が対応する。 「ようこそ、狩猟協会スプリングリット本部へ!本日はご依頼ですか?」 受付嬢は微笑みながら1日に何十と言うであろう言葉を口にした。 「いえ、講習を受けに来ました」 「そうでしたか。それではこちらの書類に名前を記入して下さい」 リーンが応えると、受付嬢は手際良く対応して後ろの棚から用紙を取り出す。
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