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エステバンが教本をパラパラとめくり、数ページ先で指を止めると皆に問い掛ける。
「君達は動物と魔獣の違いは何か、わかりますか」
「強さですか？」
エステバンの問い掛けに、少し考えてから前の席の女が応えた。
「間違いではありませんが、それでは不足ですね」
「食えるかどうかか？」
続けて先程の太った大男がいかにもらしい返答をする。
「フフッ面白い考えですが食べることができる魔獣もいますので不正解ですね」
その後も何人か応えるが、なかなか答えが出ない中でリーンは自分の体験から1つの答えを導き出す。
「魔獣は人を襲う？」
リーンの答えにエステバンは満足そうに首を縦に振った。
「正解です。動物と魔獣の違いは人に害を為すかどうかです。人を直接襲う実害は勿論ですが、畑や家畜を狙う間接的な被害を与えるものも魔獣として認定されています」
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