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夜道を並んで二人で歩く
幸い満月は雲に隠されている。
椿「どうしたの?さっきからひとっ事も喋らないじゃない」
ひょこっと銀の助の顔を覗き込む
銀の助「ちぃっと考え事してたんでさぁ…」
苦笑いをし、すいやせん…と謝る
椿「変な銀。やっぱりいつもと違うわ…具合でも悪いの?」
ピタッと手のひらで銀の助のおでこの熱を計る
銀の助「お嬢っ…使用人にそう易々と触ってはいけねぇよ…///」
顔を赤くするが幸いこの暗闇では顔が見えない
椿「熱つはないみたいね…」
良かった…と柔らかく微笑む
そんな二人を…遠くから森に隠れ幾つもの人影が捕らえていた。
盗賊の頭「女だ…しかも飛び切りのびじんじゃねぇか…」
ニヤリと笑い舌なめずりをする
「頭ぁ、野郎はどうしやす?ひょろひょろしてて剣の相手にもならなそうですぜ…」
子分が後ろから声を掛ける
盗賊の頭「そうさなぁ…てめぇらの好きにしろ…俺は女を戴く…さぞかしいい声で鳴いてくれんだろうな…」
くっくっくと喉を鳴らして妖しく笑う
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