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「こちらとしても警察沙汰にはしたくないんだよ、二宮さん」
ニヤリと笑うその顔すら恐怖しか与えない。
「こっちも金貸したまま逃げられて困ってんだ。うちも被害者なわけよ？ おたくも社会人として『保証人』の意味分かって押印したんだよなぁ？」
『保証人』
聞きなれない単語にヒナは今の状況をほんの少しだけ理解できた。
おそらく父親は誰かの借金の保証人となって、その誰かは逃げてしまって――。
本当に昼メロのようなベタなお話。ドラマでなら笑えるような話でも現実となれば笑うことも泣くこともできない。
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