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「それなら話は早い。ねっ、いつの間に、どうやって、女子高生なんかゲットしたの」
案の定、深田は好奇心を目に輝かせて、お構い無しに尋ねてくる。
「お前にいちいち話す義理なんてない」
だからって、いちいち教える気なんてさらさらない俺は、冷たく突っぱねる。
「そりゃ、ごもっともだ。でも、教えてくれなきゃ、みんなに言いふらしちゃおっかな」
両肘を立て、手の甲に顎を置いた深田はにこにこと満面の笑みで脅してくるから、俺も負けじと睨み返す。
「ふざけんな」
「ふざけてなんかないよ。面白がってるだけー。お前、密かにモテるから、女の子たち、ショックだろーな」
ただでさえ目付きの悪い俺がひと睨みすれば、大抵の人間はここで引き下がるのだが、付き合いも長いせいか、深田にはあまり効き目がない。
俺に臆することなく向かってくるのはこいつくらいだ。
……あと、愛も。
あいつも、例え怯んでも、簡単には引き下がらない。
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