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こんな時にまで嫌な幻聴が頭をかすめる
しつこくしつこく頭の中を駆け回って耳から離れない
クソッ。何だってんだよ
「違うっ!!俺じゃないっ、俺じゃ……俺のせいじゃ…」
「大丈夫だよ、僕は知ってるから」
「嫌、やめろ…来るな」
過去のトラウマと今から逃れようと必死に手を動かすが弟(仮)にその手を掴まれる
「嫌!ちがっ……」
「大丈夫だから…大丈夫、大丈夫だよ」
「離せっ…ん…?!」
何度も大丈夫だと繰り返す弟(仮)に油断したのか気が付いたら唇が重なっていた
「ん……んン…っは…」
「っはぁ…僕、修哉(シュウヤ)って言うんだ。名前で呼んでね兄さん」
「……は、ぁ…ん」
「呼んで兄さん」
ただひたすらに俺の首筋に舌を這わせながら催促してくる
ヌルヌル動き回るそれに俺は身をよじって逃げようとするが
修哉はそれを許さない
「ぁ、あ……ん…修、哉ぁ…やめっ」
「煽らないで…兄さん」
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