第一死 旅は道連れ

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今のように死神が憑いた人間の身体を借りる事は稀にある。人間を守るために普段出せない力が出せたりだとか、危険な場所から守る為に転ばせたり物を落として警告したり。気が付いたら病院だったってのも死神が安全な所まで動いてくれるからだ。 あとはどうしても治してもらいたい時に人間の意識を一時的に奥に眠らせて死神の力を高め、病気が治った時に通常に戻る。 言い換えれば、普段は『裏』に居るが必要な時に『表』に出。仕事が終われば『裏』に戻る。その間、性格は死神のものになるので人が変わったようにというのもコレのせいだ。 言っておくが犯罪を犯すのは死神じゃないからな。身体を借りたりするが死神が強いかどうかは人間の生命力次第。 それ以外、精神面で悪魔に憑かれでもすれば基本的に死神は押し負け身体を悪魔に乗っ取られる。そうして犯罪者は増えていく。 「…つうことだ分かったか?」   ってのをハキから教えられた。今まで知ってた事と違う事実に驚いたが仕組みを理解すれば納得出来るものだった。 …まあ、結局命を刈り取るわけだが。
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